Iさんからの手紙 4

前近代的な人権無視の日本の代用監獄は、しばしば問題になりますが、それに対する秀逸な考察になっています。

 

2/5(月)

朝、ラジオの音で起こされる。朝のテレビ番組で流される葉加瀬タロウのあの音楽。あまり好きでない。「点呼」の号令がかかる。廊下に向かい、各人が番号を答える。フロアー全員が終わるまで、その姿勢を崩してはいけない。

「ハイユ(配湯)」の掛け声が響く。3度の配膳ごとにも廊下に声が響く。

おそらく数十年前、いや半世紀以上前から続いているんじゃないかと思う。スピーカーがある。なぜ、それを使わないかと疑問がわく。号令、点呼、掛け声は拘置所(刑務所)の大事な決まり事なのか。命令ひと言で従順になる人間への刑罰か。罪意識の自省を促すためか。

部屋で運動をするなという。窓を開けて抗議の声を聞くなと言う。たかだか数ヶ月、いや半年もたてば、外の自由な生活がある。号令も点呼もなく、部屋で何をしようが、誰にも非難されない自由がある。それが普通の生活ではないか。罪を再び犯さないためにも普通に近い生活わさせて、沸き上る自省心で見守るのが、本来の拘置所のあるべき姿ではないか。軍隊式の管理では、個人の正悪の判断は鍛えられない。思考停止の右にならえの人間ばかりが作られる、ひと昔前の管理は勘弁してもらいたい。

ほら、また号令がかかった。

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